術前検査は、安全な白内障手術の第一歩です
白内障手術は短時間で安全に行える手術ですが、
**お一人おひとりの目の状態に合わせた“オーダーメイド手術”**を行うには、
正確で精密な術前検査が欠かせません。
当院では、豊富な検査機器と理論に基づいた術前評価により、
術後の見え方や安全性を高める努力を徹底しています。
検査でわかること・目的
検査の目的 | 理由 |
---|---|
白内障の進行度を正確に評価 | 手術の必要性・タイミングを判断するため |
眼内レンズの適切な度数を決定 | 手術後の視力に大きく関わる重要項目 |
他の目の病気(緑内障・網膜疾患など)の有無を確認 | 手術の適応・優先順位を正しく見極めるため |
手術リスクを事前に把握 | 安全性を確保し、手術方法の調整につなげるため |
当院で行う主な術前検査と使用機器
1. 視力・屈折検査(RT-6100/SSC-350など)

視力や近視・遠視・乱視の状態をチェックし、
術後の「見え方」目標を設定します。
- 使用機器:自動自覚屈折測定器 RT-6100, 視力計 SSC-350, VC-30
2. 眼軸長・角膜曲率測定(OA-2000)

眼球の長さや角膜のカーブを正確に測定し、
眼内レンズの度数決定に不可欠なデータを取得します。
- 使用機器:光学式眼軸長測定装置 OA-2000
- ※レーシック術後の方にも対応(Barrett True-K式 など使用)
3. 角膜内皮細胞検査(EM-4000)

角膜の内側にある“透明性を保つ細胞”を検査します。
手術でのリスクを予測し、角膜への負担を最小限に抑える術式選定に活用します。
- 使用機器:スペキュラーマイクロスコープ EM-4000
4. 眼圧測定(TONOREFⅡ)

緑内障リスクや眼の状態を確認します。
当院では術中に眼圧が上がりにくいセンチュリオンアクティブセントリーを導入し、より安心な手術を実現。
- 使用機器:オートレフケラト/トノメータ TONOREFⅡ
5. 眼底検査・網膜断層検査(OCT/眼底カメラ)

白内障以外に視力に影響する病気(加齢黄斑変性・糖尿病網膜症など)がないかをチェック。
万が一、手術前に発見された場合も、連携して対応いたします。
- 使用機器:
- 三次元光干渉断層計(OCT) CIRRUS HD-OCT plus 5000
- 無散瞳デジタル眼底カメラ CR-2 PLUS AF
6. 視野検査(必要に応じて)

緑内障が疑われる場合には、見える範囲の欠けを調べる視野検査を行います。
- 使用機器:アイモVifa
7. その他検査・管理システム

- 前眼部OCT(CASIA2):角膜の厚さ・形状・前房深度を可視化
- 電子カルテ(REMORA, Claio, ORCA):検査・画像・診療情報を一元管理し、迅速な診断判断と精度の高い手術計画を実現
8. 血液検査(術前の安全確認)

白内障手術は目の局所麻酔で行うため、全身麻酔は不要です。
ただし、術後の感染症リスクなどを防ぐために基本的な血液検査を行います。
主に確認する項目:
- 感染症(B型肝炎、C型肝炎、梅毒など)
- 肝機能・腎機能(薬剤の代謝や排泄に関わる)
よくあるご質問(FAQ)
Q. 術前検査に痛みはありますか?
A. いいえ、ほとんどの検査は非接触で行えます。
眼軸長測定や角膜内皮検査も機械をのぞき込むだけで、痛みはありません。
Q. 初回のカウンセリングの際に詳しい検査はしてもらえますか?
A. 初回のカウンセリングでは、まず白内障の進行具合や、他の目の病気がないかどうかを確認する基本的な検査を行います。
そのうえで、医師が患者様のお話をしっかり伺い、手術が本当に必要かどうか、タイミングは今が適しているかなどを一緒に考えます。
白内障手術が決まった場合は、受付にて術前検査、手術の詳しい説明日、手術日の予約をお取りします。
※初回カウンセリング、術前検査、手術の詳しい説明、手術はそれぞれ違う日に行います。
Q. レーシックを受けた目でも検査できますか?
A. はい、ご安心ください。
当院ではレーシック後専用の計算式と機器を導入しており、適切なレンズ選びが可能です。
Q. 白内障手術なのに、なぜ血液検査が必要なんですか?
A. 手術は局所麻酔ですが、目に直接器具を使う外科処置です。
感染症リスクの有無などを事前に把握することが目的です。
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