
ビビネックスジェメトリック(Vivinex Gemetric)
日本初、国内メーカーHOYAが開発した最新・選定療養対応多焦点眼内レンズ
2024年、HOYA株式会社より発表された「ビビネックスジェメトリック(Vivinex Gemetric)」は、日本企業が開発した初の3焦点型多焦点眼内レンズです。
信頼性の高い素材と最新の光学設計により、昼夜問わず自然な見え方と、夜間の眩しさ(ハロー・グレア)の軽減を両立しています。
ビビネックスジェメトリックは、特に「夜間運転が多い方」や「国産の安心感を重視する方」におすすめのレンズです。
Vivinex Gemetricの注目ポイント
1. 3焦点回折構造で自然な見え方を実現
中心部3.2mm以内に回折構造を限定し、周辺部には回折構造を持たないデザイン。
これにより、昼間はもちろん、夜間でも違和感の少ないスムーズな視界を確保します。
2. 夜間のハロー・グレアを極力抑制
一般的な多焦点レンズよりもハロー・グレアが少ない設計。
夜間の瞳孔拡大時にも周辺部が滑らかなため、暗い場所での見やすさが向上しています。
3. 長期安定性に優れた国産素材
従来より実績のある「Vivinex multiSert」と同じ、疎水性アクリル素材を使用。
後発白内障やグリスニング(術後のレンズ曇り)のリスクを低減し、長期間クリアな視界を維持できます。
4. 乱視矯正モデルにも対応(Toricあり)
軽度乱視にも対応できるトーリックモデル(T2〜T6)も展開しており、より多くの方に適応可能です。
ビビネックスジェメトリック+プラス(Plus)とのペアリング
2025年より「ビビネックスジェメトリックプラス(Vivinex Gemetric Plus)」も登場しました。
通常のジェメトリックに比べ、近方視(約38cm付近)の見え方を強化した設計です。
当院では、左右で「Gemetoric」と「Gemetoric Plus」を組み合わせる【ペアリング(Pairing)】を提案しています。
これにより、遠方から中間・近方まで、より広範囲かつ高精度な視界をカバーでき、日常生活のあらゆるシーンにおいて快適な見え方を実現します。
ペアリングの例:
- 右目に「Gemetoric(遠方重視)」、左目に「Gemetoric Plus(近方重視)」
- バランス型・オーダーメイドでのご提案も可能です
スペック概要
項目 | 内容 |
---|---|
焦点タイプ | 非球面3焦点型 |
加入度数 | 中間+1.75D(約80cm)、近方+3.5D(約40cm) |
ハロー・グレア | 極めて少ない |
素材 | 疎水性アクリル(Vivinex素材) |
乱視対応 | あり(Toricあり:T2〜T6) |
適応度数範囲 | +6.0D〜+30.0D(0.5D刻み) |
生産国 | 日本 |
選定療養対象 | ○(保険+レンズ代自己負担) |
Vivinex Gemetricはこんな方におすすめ
- 夜間運転をされる方
- 昼夜問わずクリアな視界を重視したい方
- 国産レンズの信頼性を求める方
- メガネなし生活を目指したい方
- 乱視も同時に矯正したい方(Toricモデル)
注意点・デメリット
- 手元(40cm未満)の近距離視力はやや控えめ
→ もっと近くをしっかり見たい方は「Gemetoric Plus」併用がおすすめです。 - 神経質な方は、ハロー・グレアが完全にゼロではないため、慎重なカウンセリングが必要です。
- FineVision系と比較すると近方強化は若干控えめ。
Vivinex Gemetricの費用(選定療養)
項目 | 内容 |
---|---|
手術費用(保険診療) | 例:1割負担で月額8,000円(高額療養費制度対象) |
レンズ代(選定療養) | 片眼35万〜 (乱視用38万円) |
※高額療養費制度の対象となるため、手術費用負担は一定上限に抑えられます(レンズ代は対象外)。
※確定申告により医療費控除の対象になる場合があります。
まとめ
ビビネックスジェメトリックは、夜間でもクリアな視界を求める方に特に適した、日本製最新の3焦点多焦点眼内レンズです。
さらに、左右で「ジェメトリック」と「ジェメトリックプラス」を組み合わせることで、遠・中・近をバランスよくカバーする次世代型の裸眼ライフが実現可能です。
信頼できる国産技術と、きめ細やかなペアリング提案により、一人ひとりのライフスタイルに寄り添った見え方をお届けします。